ナイター中継が始まると私は憂鬱です。
野球が憂鬱なのではありません。テレビ中継が憂鬱なのです。
関西在住の昭和生まれですとかなりの確率で家に一人くらいタイガースファンがいるものです。旦那さんだけでなくご近所には亡くなったけど向かいのおじいちゃんも、斜め向かいのご主人もそうでした。袋小路の家々からはシーズンになるとナイター中継の声が漏れ聞こえてくるのです。
私が苦手なのはテレビ中継を見ている時の
タイガースファンのおっちゃんのあるある
が全て。これって他の球団のファンでも一緒ですか?
阪神ファンのおっちゃんあるある
では昭和の<トラファン>がテレビ中継を見てるときのあるあるフルコースを。
■オーダーに文句を言う
まずはここから。調子が良さそうじゃない選手がスタメンに入ってたりすると「なんでや?もうちょっと若い子使ったりや」などと申します。もちろん、キャンプや2軍の様子を知ってるわけではございません。前の日、エラーしたり期待するところで打てなかったのにまたレギュラーだとお気に召さないらしいです。勝手なもんです。
■盗塁やらスクイズやら球種やら指示を出す
もう阪神ファンのおっちゃんは全員自分が監督です。「ストレートが一番ええんやからストレートで押したらええねん」とキャッチャーのリードに始まり、「走れ!」とか「ここはバントや」とか。とりあえずテレビに話しかけています。聞こえへんって。
ーそういえば、ちょっと関係ないけど…
昔、兄が「野球狂の詩」という水島新司さんの漫画を持っていて、その中の監督さんがなかなか勝てないからどうしても勝ちたくてある日「いいこと思いついた!」って、テレビの野球中継の解説者の音声をこっそりイヤホンで聞いて「ここはバントで送るのがいいですね~」とか言ったらその通りの指示を出して最初うまくいくんだけどばれるっていう回があったなぁ~。
さて、ここからはよくテレビに向かって言ってる言葉を集めてみました。
私の心の声をそっと添えて。
■「行かんかい!」
コレ、一番だな。いわゆるバッターにとっての”おいしい球””あまい球”が来たのにバッターが振らなかったときにでてくるやつです。ヒットにならなくってもいいからとりあえず振れという意味みたいです。でも、振って空振りだった時「ええぞ、よう振った!」とはほめません。だったら簡単に「行かんかい!」ってゆうたりな。
■「それでええねん」
何様だ。
■「何やっとんねん」
野球です。
■「ああ、もう見てられへん」(でも見る)
だったらテレビあけとくれ。
■「今年はあかんわ」
まだ4月です。
なんだろう。こうやって文字にするともはや愛おしいな…。おっちゃんたち(笑)
冷ややかに突っ込んでみましたが実際は私は何も言いません。たまに一緒に見ていて本当に「今日はこの人、調子悪いのね」みたいなことは思ったり同意したりしますが、視聴に付き合っているとなんだかふと時間がもったいないような気がして席を外してしまいます。2時間近くありますもんね。全部見てたらあっという間に寝る時間になっちゃう。
最近は「カープ女子」とか「オリ姫」とか女性も野球ファンが目立ってきましたが彼女たちは何をどう楽しんでいらっしゃるんでしょう?”推し”がいるのかな?私にはそこは想像つかないけれど、旦那さんをはじめおっちゃんたちはこうやって自分がオーナーか監督になった気分を楽しむ人が多いのでゲームでも「ドリームチームを作ろう!」とか言うのがウケるんでしょうね。
でも、これからシーズン終わるまで夕食の後はほぼ野球に旦那さんとの時間を持っていかれます。ま、野球がなかったらなかったでお酒飲んでソファで寝てることが多いのであんまり変わらないか。私がやめてほしいことは一つだけ。
野球に怒らないで!
これにつきます。
こっちがせっかくおいしくって旦那さんの好物の料理を作ってても阪神の試合運びによってはお怒りの「なにしとんねん!」にかき消されてしまいます。穏やかな食卓を乱してほしくないので今日は「もう…怖いぃ~」とさっさと皿洗いに逃げましたら「口はチャックしとかなあかんのか…」と反省しておられました。なんかそのセリフがもう昭和。とりあえず、タイガース、旦那さんが怒らなくていいように頑張ってください。
家庭の平和のために席を外して私は二階でブログでも書くとしましょう。
去年は優勝したから上機嫌だったけど、9月まで長いぜ…。