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災害ゴミに思うことー高齢の親の大きな家具の処分

 大きな災害後、しばらくたつと大抵一度は<災害ゴミ>のニュースが流れます。通常のごみの量からすると”何十年分”とか。持ち込まれるゴミや、災害後すぐの倒壊した家屋の映像を見ていつも気になるのが自分たちの親世代の家にはたくさんの重厚な家具がいまだ残っていること。果たしてその中に入っているどれくらいの服が今も必要なものなのか、減らしていれば助かった人はどれくらいいるのか、考えさせられます。

処分するタイミングがないと残り続ける大きな家具問題

引っ越しは最強のタイミング

 我が家にも私が幼少期を過ごした家には重そうな家具が壁にずらっと並んでいた時期があります。田舎の立派な家ではなく街中の店舗付きの3Kの(長屋的な)住宅だったので数は知れています。でもそのあと今の親の住んでいる家までにいろんな事情で3回の引っ越しをしているのでその間に家具がどんどん淘汰されていきました。幸いうちの両親はどちらも”捨てる”ということにあまり抵抗がないので「まだいつかいるかな~と思って」としばらく持っているようなものでも少し説得・納得すれば処分できます。父親は外に出ていくときのブルゾン類をたくさん持っていましたが、80半ばを過ぎ自分が以前ほど出かけなくなったタイミングでサクッと処分していましたので亡くなる頃には必要最小限でした。母も今は背の低めの引き出しタンスと半間のロッカーダンスで収まっていてシーズンオフのものはすべて押し入れに。しかも、古い木造住宅を3件経験して現在たどりついたのが鉄筋のがっしりした小さなマンションなので冬でも暖かいし、1階なので中も外も階段がなく、いろいろ助かっております。

 一方、旦那さんの実家は旦那さんが幼少のころから一回も引っ越しをしておりません。こちらも街中の密集住宅地にあるこじんまりとした家ですが、祖母と同居していたこともありまだまだ大きな家具が残っているので大きな地震が来たら、と思うと心配です。3階建てのため階段もあり、上の階の荷物はもう本人たちでは動かしたりできなくなってきています。

 やはり引っ越しは最強の処分のタイミング。トラックの大きさや台数で引っ越しの値段が決まりますしね。「次の家に持っていくほどのモノか?」と問いかけられると決断できるものです。全部乗せようとするとこんなにお金がかかるんだ!って驚かないとね。

自分で動かせなくなったら処分どき

 倒れなくても倒れても、自分の力で動かせないならもう処分を考えなくてはいけないのかもしれません。災害ニュースでぐちゃぐちゃになってしまった家の中で「もう主人と私じゃ動かせなくて」と困っておられる方を見たとき「はっ」とさせられました。自分たち子供夫婦はまだ50代ですがそれでも手の力や足腰の力は確実に弱くなっていて簡単には家具を動かせないのですからもうそろそろ考えなくてはいけないのかもしれません。親世代の片づけを手伝えるのも今のうち。そういえば、実家にはまだ兄と妹がいるのですが兄はクローゼットで完結、仕事関係のものは事務用品のスチールオフィス家具に入れています。妹の部屋にはクローゼットがないので組み立て式の不織布で覆うタイプの簡易クローゼットとベッドの下に収納がついているもので完結しています。自分も服はすべてクローゼットに収まっており、主人の腰高の引き出しチェストとハンガーラックだけが洋服用の家具、あとは本棚1本です。背の高い、もしくは重い家具が少ないと地震の時のことを気にしておくのが数か所で良いので気持ちもラクです。

本来は高齢の世帯ほどこの<軽い家具と低い家具スタイル>が向いているのかもしれませんね。

 

 問題はどうやって本人にそれに気づいてもらうか。話して納得してもらうなら今のような災害のニュースが流れているタイミングは良い時です。理解してもらえなかったら”模様替え”と称して「動かしてみようか、そっち持ってみて」なんて言って昔のように動かせなくなっていう自分に気づいてもらったりすればいいでしょうかね。「これじゃあ、もし何かのことで自分の上に倒れたら脱出できないし、無事で片づけたくても誰かが来てくれるのを待たないといけないね。思い切って軽いものに替えてみる?それか家具を一つ減らせないか押し入れから整理してみる?」でうまくいけばいいのですが。

年齢と共に家の大改造からは遠ざかる

 模様替えもリフォームも断捨離もどんどんおっくうになってくる年齢の問題。元気なうちに手を付けられたら良いけれど、親は元気なうちほど「まだ大丈夫」「触らないでほしい」という願望もまだ強くってうまくいきません。思い入れのある家具もあるでしょうし…。全部処分する必要もないけれど家具が凶器になったり、災害後の生活の立て直しの邪魔をしそうなら”思い入れ”はなんの役にも立たないですから早めの対処が必要です。

そして何より、手伝ってあげたい自分たち子供の側の年齢的にもそろそろ限界。急げ!