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自律神経失調症で繊細な専業主婦させていただいております

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謙遜と自虐と偽装のはざまで

 ここ数年に新しく出会った人に<自虐マン>がいます。正しくは女性なので<自虐ウーマン>です。正直一言で言うと困ります(笑)この手のネット記事はいくらでも出てくるので多分一生に一度はみんなそういう人と接するのでしょうね。

謙遜はかっこよく自虐はかっこわるい

 自虐の多い人との会話で提案されている対処法はだいたいどれも「そんなことないですよ~。君にはこういう良いところがあるじゃないですか~。」ていう感じに肯定してあげるか褒めてあげるかが多い印象です。関西の人はネタとしてその場を明るく笑わせるために上手に使える人もいます。下手な人ももちろんいますが…。けれど、あまりにも癖になっている人ならスルーするしかないですよね。ただその前に、どういう事情で(性格で)それを言っているのかは判断が付きにくいのでしばし観察が必要だと思い、私もしばしその人を観察することに。

 

自虐が癖の人は損をしている

 その方が私に話しかけてくるときの話題はほぼ髪・服装・体型などのルックス的なこと。もちろんそれ以外もあるけれど大抵はコレ。では本人はその分野にコンプレックスがありそうな方かというと全く逆。いつもきっちりしているし、レディ感を怠らない感じで誰よりもスリムなおしゃれさん。ということは本人がその分野の意識が高いということは明らかでアンテナも強く張っているのはよくわかります。何もなければ私の方としてはめちゃめちゃその方に好感もってるのですが、だから余計に自虐の意図がわからないのです。だいたいそういう時はこっちのことを褒めてくれることから会話に入るのですが心の中で「いやいや、そちらの方が…」と思うこともしばしば。あまりにもあまりにもな時、たとえば明らかにそっちの方がスリムなのに体型の話をするような場合は「え!ちょっと誰がそれ言ってんのよ~(笑)」って言えるんですけど度重なると怖くなるんです。正解がわからないっていうかなんでいつも私を見てるの?って。私の方は今日その人が何を着ていたかとか、髪のどの辺が傷んでいるかとか、ヒップとウエストのバランスとか見ていないし、覚えていない。そう、

一切関心持って見ていない

ので、見られていることがまず脅威です。他の人にも言ってるのかどうかもわからないし。そこに絡んでくる自虐はもう手に負えません。なのでたいがい私からは「ところでさぁ~」とか「ああいいところに来た!こないだのさぁ」と全く違うネタをぶっこみます。対処はそれでいいんですが単純に「それやめた方がいいよ」って言ってあげたいんですけどね。先日なんか一緒の行動をとるメンバーになっただけで誰も何も言ってないのに「私なんかと一緒で嫌だよね~」と言うのです。完全スルーしたのですがちっとも魅力的なセリフではありません。それさえなければ本当に素敵なレディなので<自虐>で自分の品が下がってしまうことに気が付いていないんだったら教えてあげたい!けど人の心はわからないのでプライドとか嫉妬とか絡んでたら(ないと思いたいけれど)危険なので言えてなくって。今はそーっと距離を取るしかありません。

 相手の望む返し方の正解があるんだろうけどドンピシャの返しをして逆に「この人は私の自虐で会話が弾む相手だわ」って思われてロックオンされても困るので…。

偽装するための自虐

 かくいう私も意図的に自虐を使うことがあります。これには一応理由があります。私は根っからダラダラするのが嫌いな性格なのでダラダラ・ゆるゆるしたことに付き合えないことがあり、だけどそれをそのまま言うわけにはいかない時があります。例えばの話。

 たいして労働もしていないのに周囲が「お茶しようよ~」っていう時、まずは「私、今まだのどかわいてないからパス」って言えます。それでも向こうが強くすすめてきたら「私って集中力短いから今一気にやりたいねん」とか軽~く自虐めいたことを入れます。本音は「さっさとして終わらせたらええやん。そもそも疲れるほど動いてないぞ?」です。ま、このくらいなら軽いです。

 誰かがお金を貸して、とある困ってる友人を助けようとしていたとします。でもその困っている人はもう何度もそれでうまくいかなくて、これまでいろんな人の助けを無駄にしてきた悪い実績がある人なら私自身は手を引きたいと思うし、なんなら「助けたい!」と思っている友人にも忠告したいとも思います。もちろん説明できる友人もいるけれど、そこまで仲良しではなかったら「見捨てるなんてかわいそうじゃん」という気持ちに水を差したくもないのでここで自分側で表面上の<自虐>をします。「私は冷たい人間だからやめとくわ」って。

だいたいこういう時って「そんなことない!あなたはいつも優しいやん!」って言われるんですが「だったら気づけ~なんで普段優しい私がこの件に関しては手を引くのか不思議に思え~。」と心の中で思うのです。まあ、そんなことがビビッと伝わることはほぼないので助けたい人はそのままお金を貸すことになります。

この場合は<自虐という偽装>です。そうでもしなければすべてを正直に言っちゃうと自分以外の誰かが傷つく、もしくは変な空気が流れるから。気持ちよくお金を貸したい人がそのまま気持ちよく貸して、でもよくない結果であとで「次からはやめておこう」と本人が気づけばそれでいいし、万が一今回は本当にその困っている人が変化して良い方向に向かうなら逆に私の方が「あ~止めなくて良かった」と思うので。

謙遜という日本の文化

<謙遜>は「控えめでつつましい、相手が自分より上だと思う」良い精神なはずなんですが社会には無駄な謙遜が多すぎます。”なんちゃって謙遜”とでもいうんでしょうか。ちょっとずつ”愚妻”とか”愚息”とかいう文化はなくなってきたのでうれしいですが品の下がる<自虐>もなくなってほしいな。とにかく周りが疲れるから。本当の謙遜は結局言葉よりも態度に現れると思うので自分も基本言葉を少なめに、話すときは誠実に、を心掛けたいものです。