猫は毛づくろいをしておなかの中に溜まった毛を出すために草を食べたりするものです。ところがこれにも個体差がありましてうちのメス猫ハルさんの方は猫草をあまり食べません。一方、若いオス猫ウタくんは草が大好物。猫草を用意すると延々食べようとするので怖くなり(笑)今は夏はメヒシバという雑草を、その草がなくなる季節は家庭菜園の大根のマビキ菜やサニーレタスの若葉を食べております。ちなみにメヒシバは<慢性腎不全>というワードとよくセットで情報が出てきて人間が健康茶にすることもあるそうですが真相はわかりません。それでもウタくんは非常に好んでそれを食べているのでそっと見守り中。季節は夏で雑草だからそのへんにいっぱい生えてくるので他の猫におしっこかけられたりしないところ、自分ちの土のあるスペースに植え替えて育てたりするのですが、雑草なのでタダってのが最高です。実際に腎臓機能が落ちているハルさんも食べてくれたらと乾燥させたものをたまにウェットフードに隠したりしますが香りのせいで気づかれてしまいます。
ではハルさんは何を好んで食べておるのか?というとこれがクモの巣。これについて調べても効能とかまだ見たことはないのですが他にもクモの巣を好んで食べる猫が一定数いるようでホッとしました。クモの巣の成分はタンパク質だそうで特に害はないみたいなのと、本人が明らかに目的をもって食べているようなのできっと本人にしかわからない効能があるんだと思います。
ハルさんがクモの巣を欲しがる時は確実に抜け毛の季節、もしくはしばらく毛玉を出せていてない時。ハルさんは割と小さいころから毛玉を吐いて出すタイプの子です。ウンチにもちゃんと出しているのですが、あとから来たウタくんが今のところ一回も上から吐いていないのでそれぞれの体質なんでしょうね。で、ハルさんは自分にクモの巣が必要だと察知するとわかりやすく玄関先で「摂ってきてくれ~」「外に食べに行かせてくれ~」と主張します。私が細い木の棒をもってご近所のクモの巣ポイントへ行き、棒の先に絡めとって持ち帰るとおいしそうにまるで人が綿あめを食べるかのように食されます。
そんなに大量には食べませんがお好みはあるようでリードをつけて自分で出かける時は選り好みしておられます。ご近所のおばあちゃんのうち一人は「うちのここの窓のクモの巣、取っていいよ~」ってご親切に言ってくれるのですが、別のおばあちゃんは「猫がクモの巣好きで食べるなんて聞いたことないでな~?遊んでるだけや。」となぜか事実を受け入れません(笑)こういうところに性格って出るんですね。私は心の中で「この人は世の中の何パーセントの事実を自分は知っていると思っているんだろう?」と考えてしまいました。人生の終わりに近づいて「自分はもうほとんどのことを知っている」と思っていたらなんだか切ない…。
あ、なんか関係ない思考になってしまいましたね。
換毛期の時期はハルさんはかなり意志を強く持って「クモの巣、下さい!」と言ってくるので絶対効能はあると信じています。そしてウタくんのお野菜好き、ハルさんのクモの巣好き、どちらももう一方には一切興味も示さないので面白い。先日はあまりにもハルさんが棒の先をぺろぺろ舐めてご満悦なのを見ていたウタが自分もクンクンしてみたものの何が良いのかわからずキョトンとして去っていくハルさんを不思議そうに見ていたのが面白かったです。
猫も自分の体に必要なものを自分で知っている。そういう感覚を大事にして毒だけは食べないように注意して見守っております。