「ちょうどいい」をさがす

自律神経失調症で繊細な専業主婦させていただいております

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手放すのが思いのほか悲しかったワケ

 我が家の最近のビッグニュースは車を買い替えたことです。

軽自動車から普通車になりました。黒から白になりました。駐車場がギリギリになりました。

結婚して20年乗った車とサヨウナラ

 手放した車はスバルの軽自動車<ステラ>。結婚して5年目。”新古車”という扱いで数キロしか走っていない状態のものをディーラーさんから購入しました。その時初めて自分たちで車を探すということをしたのですが、当時持ってた二人乗りできるスクーターに夫婦で乗っていろいろカーショップを見て回った楽しい思い出があります。”新古車”はメーカーさんが新車発売の時にデモンストレーションでしばらく社員さんが乗って街を走ることがあるらしく、購入したステラちゃんも無駄なオプションが一切付いていないほぼ新品のものを20年前の価格で80万円くらいで購入したと思います。

その時はまだ私は免許を取っていなくって、乗るのは主に旦那さんだったのですが特に目星をつけていた車種があったわけでなかったようなので私も知らないなりに必死でネットであれこれ調べた結果の車種でした。

 

 

富士重工”DNA”を受け継いだ最後の軽自動車

 <ステラ>のことを今ではそう呼ぶ人がいます。実は純粋にスバルの作った軽はこの<ステラ>で最後で、現在スバルの軽はOEM(他社さんに作ってもらっている)なんですね。購入した時には「スバルはもう軽を作らないらしい」という話は決まっていたけどまだ次のOEM車は出ていないタイミングでした。最初から選択肢に上がっていたわけではなく、いろんな記事を見ていた時「ステラは(もう一つ前の<R2”テントウムシ”>も)軽自動車には普通使われないようなモノを載せている」というのを見つけてそういう面白い話が大好きな私はワクワクで”4気筒エンジン””4輪独立サスペンション”が載っているってところまでは理解しました。私の車の知識なんて言葉を覚える程度でそれがどういう意味かなんてさっぱりなのですが、工業高校の機械科を卒業している旦那さんならこういうフレーズに弱いのかな~と予想してプレゼンしてみましたらそれまで何の候補もなかった中、実際この車を購入することになりました。逆に言えば他のいろんな軽自動車を見に行ってはいたもののどれも決定打に欠けていたんですね。

 車の特徴の話に戻りますと”4気筒エンジン”と”4輪独立サスペンション”は普通車に載せるレベルのもの、ってこと以外にもシートもドシッとした質感で「見えないところで本気出してる」って感じでした。あと面白かったのが選んだ車は外装は黒なのに内装がベージュなのも好きなポイントだったんです。私どうしても内装が全部黒かグレーなのが社用車みたいで好きじゃなくて。見た目のデザインがおしゃれとかではないし、特に今のものと比べて居住空間とか荷物スペースが広かったわけではないんですけど良い車でした。私は実家はずっと普通車で軽自動車は他の人に乗せてもらう時だけだったので正直エンジンやサスペンションの違いはわからない車の知識のないのですが、ドアの開閉時に車体に響く音だけでも違いがなんとなく分かったので乗っているうちに「いい車を買えた」実感がわいてきましたね。車のことを語っている記事なんかでは「こんなふうに”造り”を極めるから採算取れなくて軽自動車からは撤退した」とか「富士重工の製造者たちの最後の意地とプライドが詰まった車」みたいな書き方をされています。本当のところはわからないけどそういうストーリーは好きですよ。

かわいい。長いことありがとうね~。

突然の愛車とのお別れ

 ステラちゃんとのお別れのきっかけは事故でも不具合でもありませんでした。どうしても理由を挙げるとすれば燃費、でしょうか。6年前から旦那さんが毎日の通勤に使うようになってそれなりの劣化はしてきたもののまだどこも不具合は出ていなかったのですが昨今の物価高・原油高を受け、そして何より50代になった旦那さんが「どうせ70代からはまた運転が怖くなって軽自動車にするかもしれんねんから今乗っておきたい!」っていう願いが大きく膨らみまして乗り換えることになりました。

不思議なことにステラちゃんを購入する時は私はまだ免許取っていなくて、今は免許があって乗れるのにもうあまり車種に関心がないんですよね。ステラ購入時にこだわりすぎてもう気が済んだ(笑)。まあ、大きい車に好みがないわけではないけどお高いのがわかっているので候補にはならないし、旦那さんの乗りたい車がどんなのか知っているので今回は黙っておくことにしました。なので2台目の普通車は完全にノータッチ。そうするとお別れになるステラちゃんへの気持ちがものすごく大きくなっちゃって…。秋だしね~「泣け」と言われれば泣けるくらい悲しくなってきて次の車の納車日、ステラとの交換の日は最後見届けられませんでした。多分この車で行った場所とか乗り越えた日常の出来事とか全部思い出しちゃうんでしょうね。オプションなしのため付いてなかったドアバイザーや手動のサイドミラーゆえの不便は夫婦でいつもネタにして笑いながら乗っていてそれもいい思い出です。

時代と車

 こうして我が家の車が普通車になり家の駐車場の景色も変わり旦那さんも機嫌よく走っております。私は次の車に興味を持つよりもまだ街中を走る”同志”を見つけては少しずつ台数が減っていく平成の車たちに「頑張れよ~」と言ってしまうセンチメンタルな秋。実は実家の街ではステラはすごく希少だったのに引っ越した今の街では同じ車が逆に多かったんです。手放す直前にも知り合いに「その車ってイイ車なんだってね?」と言われました。田舎の人は大事に乗るのかな?おかげでまだ散歩コースにも何台か見かけるのでちょっとうれしい。なんだろうな、例えるなら前に飼っていたワンちゃんが亡くなって次の犬がいるけれど前の犬種と同じ子を見たら「キュン」となる感じ?

新しい車は性能も良くって快適だけどプロダクツとして良かったものは時代を超えて残っててほしい気もします。そういえば動画でステラを乗り続けたい人が200万かけてメンテナンスしてでも乗っているとか。それはそれですごいし、さすがに真似はできないな。そんなことを想いながら道行く”平成車”達にエールを送る今日この頃。

 

思い出に浸ってないではやく私も次の車の練習をせねば。