我が家は6畳の床の間付き和室をリビングとして使っています。
築50年越えの中古住宅に8年前から住んでいるのですが、私は最初から床の間の飾り柱(床柱)の模様がおどろおどろしくてどうも苦手で、でも仕方なくあまり見ないようにして住んでました。気になっていたのは私だけで旦那さんはなんとも思っていなかったというのもあるし、リフォームするとしてお金を出してくれるのは彼なので乗り気でない限りは仕方ないと…。
ところが、この2,3年の酷暑の夏。窓の断熱リフォームを旦那さんが考えてくれるようになりました。これはチャンスです!うまいこと乗っかかって窓と床の間リフォームを同時発注。なかなか前に進まなかったのですがやっとこさ最終作業のスケジュールが動き出しましたのでリアルタイムで追っていこうと思います。DIYでやってみようと思っている方の参考にもなればうれしい。
築古の和室を使いやすい広いリビングへ
昔ながらの間取り
我が家の和室はキッチンと隣り合わせ。しかもキッチンは広くない上に洗面・お風呂への通路にもなるので食卓を置いて落ち着いて食事するには狭い。ということで初めからこの和室をリビングダイニングとして使うことにしていました。昔は”客間”というのでしょうか。そこに2~3人用のソファと木目×アイアンのダイニングテーブルとイスを置いていい感じに<和風リビング>にして、床の間はテレビコーナーにしておりました。ほぼほぼ満足なレイアウトだったのですが部屋そのものの”使い勝手”の問題点も年数がたつごとにわかってきました。
①昔は「お客様を踏んではいけない」という発想で客間の上に2階がない家の造りが基本だったらしくこの部屋の上だけはすぐ屋根で、大きな掃き出し窓もあり暑さと寒さがダイレクトに伝わる(南向きなので夏が特にきつい)
②本当はテレビはソファの正面に置きたいけれど向かいの壁は半分が押入れなので無理
③大きな押入れだけど入れるものがあまりなく、中にデッドスペースがたくさんある
④旦那さんがリビングにいるのが好きすぎて、すぐパソコンを広げたりそこで寝てしまうので広々使えない
です。
それで内窓がついてきれいに快適になるのと同時に”なるべくデッドスペースのない空間”へと変えれるようにリフォームに踏み切りました。それでもがっつり洋室にしたり、隣のキッチンと一体型の大リビングにするのは大がかりだし、その間住む場所を別で確保しないとだめだし、傷んでいるわけでもない…というわけで手を入れる箇所は最小限に。洋室は大壁、和室は真壁という見た目の大きな差があるので大工さんから見たら中途半端なリフォームなのかもしれないですが(相談時にそんな感じでした)私にはアジアン?和風洋風ミックス?のいい感じの落ち着く空間を頭にもう描けているので問題なしです。窓リフォームのようすはこちらで。
前日までの準備
まずは部屋と押入れの中身をゼロにしないといけません。あとでまたそこに戻したい物、容積が半分になる新しいクローゼットには入れないことにする物を選別しつつ家の中の色んな所に分散して収納していきました。家のその他の収納も全然余裕があったのですが、自分たちが1週間我慢できるなら戻しやすい場所に置いておきます。
その和室は一階では唯一のエアコンのある部屋。ギリギリまでその部屋で夕食を食べテレビを見て、という事だったので最後の大仕事以外の用事を数週間前から疲れない程度にぽつりぽつりとやっていきました。前日の夕食後、旦那さんに大きなソファを部屋の隅に立ててもらって、当日朝は一人でカーペットを取ってテレビを移動で完了。猫はおばあちゃん猫は何が起きようが動じないので特に何もせず、怖がりの若い子は二回へ避難しトイレやご飯も移動です。
一日目 解体
さて当日です。まずはもとの建具の解体、柱の撤去なので大きな音が鳴るのは今日と明日の2日だと踏んでいます。案の定、ビビリなウタ君はもうビクビクピリピリ。ベッドの下から出てきません。なるべく私が「大丈夫よ~」「ごはん置いとくよ~」とリラックス声で話しかけ、暑い部屋だけれど一緒にいるようにしていたら午後にはゴソゴソ2階を動き回りだしました。そこにタイミング悪く、地域一斉の訓練防災メールが鳴ってしまってまた引っ込んじゃったけど、パニックにはならずおもらしもしなかったのでまあ良しとしましょう。一方のハルさんは何もいつもと変わらずです。感心。あっぱれ。
すっかり骨組みだけになった床の間と押入れ。昼休憩の間に覗いてみたら「やっぱり筋交いとかはないな~」と思ったけど中の木材がまだきれいで白アリも雨漏りもなかったのは良かったです。あっという間ですね。何もなくなると広さにワクワク。あとは家の強度が弱くならないように大工さんたちの知識にお任せです。
飾り柱は取っていいものといけないものがある
うちの飾り柱(床柱)は抜いてはいけない柱なのか?という疑問の答えは「う~ん、むちゃくちゃ大事ってわけではないけど横の細い梁を支えてはいるので代わりのものを立ててあげないといけない柱だね」という答えでした。これは相談の時にすぐ天井裏を見て教えてくれていたのでとても安心感がありました。
すべての職人さんを信じたいけど、実は私たちの前に住んでいた方が一度別の個所を雨漏りで誰かに頼んで修理してもらっていたのですが、全然関係ないとんちんかんな場所を修理しておられ、住んで2年以内に同じ雨漏りがしたのです。素人の私が見ても「いや原因はこっちやん!?」ってわかるのに。幸い瑕疵保険の期限内でしたので不動産屋さんが保証内で直してくださいました。その時の工務店さんには「私のお見立てで雨漏り箇所はここ。でも前の方は気づいてなくて壁を塗装するだけで終わってるのが原因です!」とちゃんと訴えました。そして補修後は二度と雨漏りはしませんでした。最初に直した職人さんは一体なんの職人さんだったのでしょうね。そんなことがあったので家を触る前には自分でもしっかり学んで、観察して、大工さんとも話をするのがいいと思っています。
新しい柱は位置が部屋の中央ではないのでこのあと結構頑丈で分厚い横の梁を足し、それでこれまでと同じ強度になるんですって。写真の新しいほうの柱の上の方のカット部分が横梁を軽く支えている部分ってことでしょうか。古いほうも同じようになっています。横梁の補強を入れるとなると床の間の上部分の垂れ壁は完全にはなくせないとのこと。デザインより家が弱くならないのが一番ですからね。
今日はここまで。床の間と押入れは一日で元の形はすっかりなくなり、床下の土が見えている状態です。これからはどんどん新しいパーツが組まれていくので楽しみだわ~。熱い中作業してくださった大工さんお疲れ様です。
つづく。